タスクは、ワークフローの一部として実行する必要がある各作業単位をトラックするために使用されます。タスクは、アセット、ショット、またはシーケンスなど、「Link」フィールドの親エンティティ 1 つとリンクできます。また、タスクは、開始日、終了日、時間などのスケジュール情報も保持しています。タスクは作業する必要のあるユーザに割り当てられ、そのユーザの[マイ タスク](My Tasks)ページに自動的に表示されます。
パイプライン ステップとタスクの作成
Shotgun でタスクを作成する前に、まずタスクのパイプラインを定義する必要があります。
タスクのパイプラインは、何か(アセットやショットなど)を作成するためのワークフローを定義する一連のステップです。パイプライン ステップは、タスクのコンテナ、または親タスクであると考えることができます。通常、異なるタイプの項目を作成するためのワークフローのステップは異なるため、Shotgun ではエンティティ タイプごとにパイプラインを定義します。たとえば、アセット用とショット用には互いに異なる一連のパイプライン ステップを用意できます。非常におおまか、または詳細な一連のパイプライン ステップを作成できますが、最も一般的なアプローチは関連する部門ごとにパイプラインを定義することです。
以下のスクリーンショットは、5 つのステップ(レイアウト、アニメーション、エフェクト、ライティング、コンポジット)で構成されるショット パイプラインを示しています。
スクリーンショットに示されている各ショットには、1 つまたは複数のタスクがリンクされています。そして、各タスクは 5 つのステップのいずれかに割り当てられています。 上記のショットのパイプライン ステップは、既定では折りたたまれた状態で表示されます(タスクのステータスのみを表示)。これらの列を展開すると、タスクに割り当てられたユーザや終了日などの、詳細なタスク情報が表示されます。
タスクのパイプライン ステップを編集する
タスクのパイプライン ステップは、他のタスク フィールドと同様にフィールドをダブルクリックしてから値を変更することで編集できます。値を「なし」に設定することもできます。ステップを変更する際の唯一の厳格な制限は、同じエンティティ タイプに対しては別のステップを選択する必要があることです。たとえば、タスクがショットにリンクされている場合、そのタスクにはアセット パイプライン ステップを割り当てることはできません。「なし」のステップまたは定義済みのショット ステップを割り当てる必要があります。
タスクを作成する
ここで、Shotgun のタスクが優れている理由の 1 つを説明します。これには時間をとるだけの価値があります。タスクを作成してメンバーに割り当てたときに関係があるのは自分のスケジュールだけではありません。これは、メンバーにタスクを送信し、必要な作業を協力して行うことを意味します。タスクは各自の[マイ タスク](My Tasks)ページに自動的に表示され、必要なすべての情報へのリンクも表示されます。マイ タスクの詳細についてはこちらを参照してください。
通常、何かをトラックする必要がある場合やステータス レポートを表示する必要がある場合、そのプロセスの各ステップでタスクを作成します。誰かに「これのステータスはどうなっていますか?」と聞かれたら、その内容をタスクにすることができます。
次に、タスクを作成するための 4 つの主な方法について説明し、ワークフローに最も適した方法を選択できるようにします。
1. タスクを 1 つずつ作成する
プロジェクト内のショットの詳細ページに移動し、[タスク](Tasks)タブを選択してから、[+]ボタンを選択して新しいタスクを作成します。
各フィールド(太字は必須フィールド)に入力し、タスクの作成を選択します。少なくとも、タスク名とパイプラインのステップは入力することをお勧めします。[リンク](Link)フィールドには、詳細ページが表示されているショット(またはタスクをサポートするその他のエンティティ)が自動的に入力されます。
2. タスクを読み込む
インポータについては、以前にプロジェクト内の「ユーザ」を確認したときに簡単に紹介しました。[タスク](Tasks)ページの[詳細](More)ボタンから[タスクを読み込み](Import Tasks)を選択するのと同じ方法で、タスクを一括で読み込むことができます。
3. タスク テンプレート
タスク テンプレートは、スケジュールをすばやく設定するための最適な方法です。管理者は、作成のたびに同じ基本ステップを実行するような項目にタスク テンプレートを使用できます。たとえば、基本的なデジタル アセット作成プロセスには一般的に、モデリング、リギング、サーフェス作成が含まれます。これらの 3 つのタスクを含む「Basic Asset Template」というテンプレートをセットアップできます。
[タスク テンプレート](Task Template)フィールドは、タスクが設定されたすべてのエンティティにあります。ボックスをクリックすると、使用するテンプレートを編集できます。以下に例を示します。
4. パイプライン ステップ内でタスクを作成する
一部またはすべてのステップ列を参照する[ショット](Shots)ページを表示し、特定のショットでレイアウト タスクを作成するとします。右クリック コンテキスト メニュー項目の[選択した項目にタスクを追加](Add Task to Selected)を使用すると、簡単にこれを行うことができます。
注: [選択した項目にタスクを追加](Add Task to Selected)メニュー項目をクリックする前に複数のエンティティを選択すると、タスクを複数のエンティティに追加できます。これにより、選択したエンティティごとに個別のタスクが作成されます。
タスク テンプレートとともにパイプライン ステップを使用する
タスク テンプレートを使用する場合、各テンプレートのタスクを編集して、パイプライン ステップを割り当てることができます。手順は次のとおりです。
- [管理者](Admin) > [タスク テンプレート](Task Templates)ページに移動します。
- 編集するタスク テンプレートを見つけます。
- [タスク]タブをクリックします。
- [パイプライン ステップ](Pipeline Step)フィールドが表示されていない場合は、先へ進んで追加します。その後、レイアウトを保存して、フィールドが常に配置されるようにします。
- タスク テンプレートに表示される各タスクに対し、[パイプライン ステップ](Pipeline Step)フィールドに必要な編集対象が表示されるようにします([アート](Art)、[モデル](Model)、[リグ](Rig)、[サーフェス](Surface)など)。
この時点から、このタスク テンプレートを使用するたびに、そのタスクが適切なパイプライン ステップを継承するようになります。
ページ レイアウトでパイプライン ステップを使用する
各パイプラインには、アセット用、要素用、ショット用などの、パイプライン ステップをレンダリングする既定の方法があります。これにより、ページ レイアウトにショット ステップを追加するたびに、プロジェクトに関係なく期待どおりの外観で表示されるようになります。ステップ列のレイアウトに既定で保存される表示設定の例は、次のとおりです。
- 表示するタスク列
- タスク列のフォーマット オプション(幅、位置、列ヘッダの色、テキストの折り返しなど)
- タスク列の要約オプション
- 既定のステップ表示モード
注: いったんステップをページ レイアウトに追加すると、既定のステップ レイアウトを変更しなくても、このレイアウトを変更してページを保存できます。
ステップ列を追加および削除する
[パイプライン](Pipeline)ボタンをクリックし、メニューに追加またはメニューから削除するステップを選択します。ステップを追加すると、ステップ列が(既定のレイアウトで)グリッドの右端に表示されます。
レイアウト内にすべてのステップ列を表示する
すべてのステップ列を表示するには、[パイプライン](Pipeline)ボタンをクリックして[すべて表示](Show All)を選択します。これにより、指定されたパイプラインのすべてのステップがページ レイアウトに追加されます。いずれかのステップが既に表示されている場合は、表示されているステップの右側に残りすべてのステップ([すべてのタスク](ALL TASKS)を除く)が挿入され、相対的なステップ順に表示されます。
ステップ表示モード
表示モードを変更するには、ステップ列のヘッダを右クリックしてコンテキスト メニューを表示し、使用可能な 3 つの表示モード([詳細のみを表示](Show Details Only)、[概要のみを表示](Show Summaries Only)、[詳細と概要を表示](Show Details and Summaries))のいずれかを選択します。
- [詳細のみを表示](Show Details Only): 各親エンティティ(各ショットのタスクなど)ごとに、ステップ内の各タスクを表示および編集できます。
- [概要のみを表示](Show Summaries Only): 各親エンティティにリンクされているタスクすべての概要値を表示できます。ステップ内の各タスク列は複数の方法で要約できますが、既定の要約オプションはフィールドの要約オプションから取得されます。このオプションは、[フィールドを設定](Configure Field)ダイアログで設定できます。
- [詳細と概要を表示](Show Details and Summaries): 詳細と概要の両方を表示できます。
ステップ レイアウトを保存されている既定の状態に戻す
ステップ列を編集した後に、そのステップを既定の状態に戻したい場合もあるでしょう。その場合は、ステップを非表示にしてから、もう一度表示します。
すべてのステップ レイアウトを保存されている既定の状態に戻す
表示されているすべてのステップを保存されている既定のレイアウトにするには、ステップの列ヘッダを右クリックし、[すべてのステップを既定のレイアウトに戻す](Revert all Steps to the Default Layout)を選択します。
新しい既定のステップ レイアウトを保存する(単一パイプラインの場合)
次の手順を実行して、新しい既定のステップ レイアウトを作成できます。
- 特定のステップ列に変更を加えて、そのステップのレイアウトを新しい既定の設定にします
- 変更したステップ列のヘッダを右クリックします
- [このレイアウトを既定として保存](Save this layout as the Default)を選択します
これ以降、同じパイプライン内でページ レイアウトに追加されるステップは、保存したレイアウトから表示設定を取得します。
他のステップ レイアウトを更新して既定のレイアウト以外のレイアウトに合わせる
他のステップ レイアウトを更新するには、次の手順を実行します。
- 特定のステップ列に変更を加えて、表示する他のステップ列のモデルとなるようにそのステップのレイアウトを調整します
- 変更したステップ列のヘッダを右クリックします
- [このレイアウトに一致するようにすべてのステップを更新](Update all Steps to Match This Layout)を選択します
これにより、既定のステップ レイアウトを変更せずに、ページで表示されている他のすべてのステップ列に、1 つのステップ列の表示設定が即座に適用されます。
[すべてのタスク](All Tasks)ビュー
多くの場合、まずステップを順番に確認するのではなく、すべてのタスクを一度に表示する必要があります。たとえば、次のものの表示が必要な場合があります。
- アセットの全タスクの全期間合計
- すべてのタスクの完了率
- 特定の人物にタスクが割り当てられているすべてのアセットのフィルタ
特別なステップである[すべてのタスク](All Tasks)をページに追加すれば、すべてのタスクを表示することや、タスクをフィルタすることができます。以下の例では、アセットが複数のタスクにリンクされています。これらのタスクはすべて、[すべてのタスク](All Tasks)パイプライン ステップから表示および編集できます。
[すべてのタスク](All Tasks)はフィルタできます。一般的なフィルタには次のものがあります。
- 開始日が[明日](Tomorrow)のタスクが 1 つ以上リンクされているすべてのアセットを検索する
- 自分(Me)に割り当てられているタスクが 1 つ以上リンクされているすべてのアセットを検索する
- 上流工程の依存関係がすべて承認済みまたは完了済みであるすべてのタスクを検索する
リンクされているパイプライン ステップ
リンクされているパイプライン ステップのフィールドにより、表示しているエンティティにリンクされた項目に関するタスクの要約を表示できます。[アセット](Asset)ページでアセットを表示しているときに、アセットにリンクされたすべてのショットに対するすべてのタスクのステータスを把握したいとします。
これを行うには、リンクされているパイプライン ステップの概要フィールドを[アセット](Assets)ページに追加します。列を追加して、[リンク パイプライン](Linked Pipelines) > [ショット ステップ](Shots Steps) > [すべてのタスク](ALL TASKS) > [ステータス](Status)を選択します。
既定では、アセットにリンクされている全ショットの全タスクについて既定の概要(完了率)が表示されます。
ステップ概要フィールドを詳細ページのレイアウトに追加する
ステップ概要フィールドには、要約されたタスク データが表示されます。たとえば、アセットの詳細ページでは、([すべてのタスク](ALL TASKS)ステップを使用することで)アセットの全タスクのステータス概要を表示できます。(Lighting ステップを使用することで)すべてのアセットの Lighting タスクの概要を表示することもできます。ステップ概要フィールドを詳細ページに追加したら、そのフィールドをクリックすると、フィールドで要約されているタスクの詳細ビューにドリルダウンできます。
-
詳細ページに移動します。
フィールドのウィジェットを右クリックし、[フィールドを設定](Configure fields...)をクリックします。 -
パイプライン ステップ概要フィールドを追加します。
[フィールド プロパティ](Field Properties)オーバーレイの左側で、追加するフィールドを探してチェックボックスをオンにし、[パイプライン](Pipeline) > [すべてのタスク](ALL TASKS) > [ステータス](Status)の順にクリックします。概要の計算を選択し、必要に応じて既定のラベルをオーバーライドしてから、[適用](Apply)をクリックします。
フィールド ウィジェットに Task Status Summary フィールドが追加されています。 -
概要フィールドをクリックします。
これにより、ステップ概要フィールドにまとめられた全タスクの詳細ビューを表示するフォーカス ウィンドウが開きます。このフォーカス ウィンドウでタスクを編集できます。