このチュートリアルでは、外部ベンダーによる作業のトラッキング、管理、レビュー、承認の方法に関するワークフローの例を紹介します。ここではかなり高レベルのコンセプトについて説明しますが、スタジオ間で作業ファイルをやり取りする方法などの詳細については、ユーザの判断に任せます。これは一般的なガイドラインです。自分のスタジオに最適な独自のプロセスを作成する際にベースとなるフレームワークとして使用してください。
注: Shotgun ライセンスはサイト単位です。そのため、既存の Shotgun ライセンスを持つクライアントが別の Shotgun サイトでそのライセンスを使用することはできません。複数のスタジオが同じプロジェクトの作業に入る場合は、1 つの Shotgun サイトを使用し、任意のスタジオにこのサイトの管理者ロールを割り当てることができます。
スタートアップ
このチュートリアルでは、インタフェースを移動する方法や権限グループのような項目を変更する方法など、Shotgun の操作に関する知識があることを前提としています。
プロジェクトを作成する
プロジェクトをまだ作成していない場合は、ゲーム、アニメーション機能、VFX 映画などすべての作業のトラックに使用するプロジェクトを Shotgun で作成します。作業が内部と外部の両方で行われる場合、1 つのプロジェクトでこの作業をすべて管理するほうが、この作業を複数のプロジェクトに分割するよりも優れています。
- スーパーバイザは、内部および外部で作成したメディアを 1 つの場所ですべてレビューできます。
- ファイルの管理に Toolkit を使用する場合は、ファイル システム構成が簡略化されます。
- プロデューサはプロジェクト全体のステータスのレポートを簡単に作成できます。
プロジェクトを設定する
アセット、ショット、レベルなど、生成する必要のあるすべての項目をプロジェクトに追加します。この成果物に必要なタスクを決定したり、この成果物のタスク テンプレートを作成することをお勧めします。すぐに行えない場合は、後で一連のタスクからタスク テンプレートを作成できます。
エンティティとそのタスクを作成したら、参照用のムービー、イメージ、または PDF をバージョン形式でアップロードします。バージョンがタスクとその親(アセットやレベルなど)に自動的にリンクされるため、タスクの詳細ページでこの操作を実行することをお勧めします。これにより、リファレンスがエンティティとタスクに関連付けられ、バージョンを変換すると、ベンダーが Screening Room で再生可能になります。アーティストが割り当てられるタスクにリファレンスが直接関連付けられると、Shotgun で後から探す必要がなくなります。
アカウントを作成する
ベンダーとの関係に応じて、ベンダーに 1 つのアカウント、主要な個人にいくつかのアカウント、またはスタジオのすべてのアーティストに個別のアカウントを作成できます。ベンダーとその作業の「適切な」管理方法を決定しようとする場合、答えは常に「やり取りが最も簡単な方法」になります。作業を担当するアーティストと直接対話する場合もあれば、そのスーパーバイザを介してやり取りしたほうがより良い結果を得られることもあります。協力するベンダーはそれぞれ異なります。ベンダーと協力して、自分にとって最適なシステムを見つけましょう。簡単かつ効果的なやり取りが鍵となります。
権限グループ
Shotgun サイトにログインして、ベンダーに固有の権限グループを作成することをお勧めします。これにより、Shotgun 内での表示やアクションの範囲を詳細に制御することができます。ベンダーが表示、作成、編集、または削除できないようにする項目は無効にする必要があります。権限グループを作成したら、アカウントを作成してテスト ドライブを指定します。このドライブを使用して権限をさらに調整し、必要な項目すべてを表示および実行できるようにします。
Shotgun にはベンダー向け権限グループが設定されているため、初めて使用するには最適です。ベンダー グループにはいくつかの条件付き権限があります。
- ベンダー(または所属するグループ)が割り当てられたタスクのみが表示されます。
- ショットとアセットは、ベンダー(または所属するグループ)がそのショットまたはアセットのタスクに割り当てられている場合にのみ表示されます。
- ノートは、ベンダー(または所属するグループ)が To または CC フィールド内にいる場合、またはそのノートを作成した場合にのみ表示されます。
- 作成したバージョンのみが表示されます。
注: 条件付き権限は、ショット、アセット、タスク、バージョンなど、最も一般的なエンティティのみに設定されます。シーン、シーケンス、およびレベルなど、他のすべてのエンティティは通常の権限フレームワークで保護されています。つまり、これらのエンティティの表示、編集、または削除には、ベンダーの権限は関係ありません。
ベンダー グループまたは任意のグループ内で、グローバル ナビゲーションの非表示、プロジェクトのナビゲーション バーの Other メニューの非表示など、特定の機能へのアクセスを制御する高度な権限を設定して、ベンダーのプロジェクトのナビゲーション バーにエンティティのみを表示し、フィルタ パネルで保存フィルタを非表示にすることができます。
サポートのレベルに応じて、エンジニア チームはカスタマイズした条件付き権限を作成し、新しいセキュリティ レイヤを追加することもできます。
ホーム ページを設定する
[ユーザ](People)ページでホーム ページ フィールドを使用すると、ユーザに代わってホーム ページを設定できます。ベンダーが Shotgun にログインしたときにホーム ページが最初に表示されるように、特定のベンダーのホーム ページを作成して、そのベンダーのホーム ページを設定するすることができます。
上級者向けのヒント: ページを最新の状態に維持するために必要な作業を減らせるように、可能な場合は、すべてのベンダーで 1 つのホーム ページを使用します。
ページをデザインする
ユーザごとにページに異なる内容を表示することもできます。複数のタブを持つページを設計し、これらのタブに権限を設定して特定のグループのみに表示されるようにします。たとえば、アーティスト、マネージャ、ベンダーに表示されるタブを 1 つずつ作成できます。
次に、「現在のユーザ」フィルタを作成し、ページを収集して、ログイン ユーザに割り当てられたタスクのみを表示することができます。これは、保存フィルタを非表示にする高度な権限と組み合わせると適切に動作します。
テスト
Shotgun の管理者として、Shotgun に別のユーザとしてログインできます。別のユーザの ID を使用し、設定した権限に基づいて Shotgun に表示される内容をテストします。
割り当て
すべてのリファレンスを追加して権限を設定したら、アーティストへのタスクの割り当てを開始します。割り当て項目は[マイ タスク](My Tasks)に表示され、リファレンス(および設定した他の指示)も用意されます。
重要な項目をフォローする
ベンダーが対応中の作業すべての最新状態を把握するには、Shotgun でフォローします。ユーザ、または作成中の項目のいずれかをフォローできます(万全を期する場合は両方)。これには次のようないくつかの違いがあります。
- ユーザをフォローすると、このユーザが、(Toolkit または他の同様のアセット管理システムを使用して)バージョン、タスク、またはパブリッシュ ファイルを作成した場合に受信トレイに更新を受け取ります。
- アセット、レベル、ショットなどをフォローすると、エンティティのノート、タスク、パブリッシュ ファイルが作成された場合に受信トレイに更新を受け取ります。また、監視する特定のフィールド(ステータスなど)を指定することもできます。
上級者向けヒント: 作成中の項目(アセット、レベル、ショットなど)をフォローすることをお勧めします。すると、ベンダーが[マイ タスク](My Tasks)の割り当て項目にノートを作成することで直接やり取りできます。このノートはユーザの受信トレイに表示されます。また、レビュー用に送信したメディアとパブリッシュ ファイルに関する通知を受け取ることもできます。
レビューと承認ワークフロー
次に、対応中の作業の送信とレビュー、最終的には承認も実行するアーティストとスーパーバイザ向けの基本プロセスを示します。
送信
アーティストは[マイ タスク](My Tasks)ページのメニューを介してレビュー用のバージョン(ビデオや静止画)を送信します。
レビュー
- スーパーバイザは既にアセットまたはユーザのいずれかをフォローしているため、Shotgun の受信トレイに更新が自動的に届きます。
- スーパーバイザは、Screening Room または RV で受信トレイ内の各バージョンを再生し、注釈を作成してフィードバックを入力し、スタジオのワークフローに従ってステータスを指定します。
- アーティストは、受信トレイとマイ タスクのアクティビティ ストリームでフィードバックを受信します。
繰り返し
- このプロセスは作業が承認されるまで継続されます。
- バージョン、タスク、アセットのステータスは適切に設定されます。
これで完了です
作業ファイルを送信する
割り当てを完了したら、アーティストは作業ファイルを送信する必要があります。管理者として、配信をセットアップして、ベンダーまたはクライアントに送信するファイルとデータをトラッキングすることもできます。
アカウント管理
新しい割り当てがある場合、またはアーティストに新しくプロジェクトを割り当てる場合、すぐに割り当て、作業を継続してもらいます。完了したプロジェクトに関連するマテリアルが表示されないように、完了したプロジェクトからアーティストを削除してください。そうでない場合は、このユーザのステータスを無効に変更して Shotgun サイトにログインとアクセスができないようにします。レコードを無効にしておくとアーティストが将来的に作業する場合に情報が維持されるため、削除するよりも便利です。